国語授業ごんぎつね
校内授業研を行った。
教材はごんぎつね。
単元の第3次では、読み取ったことを多様な方法で伝え合う学習を行う。
第1次で、教材を読み課題を持ち、単元の学習計画を共有した。
第2次の教材読み取りの第3時を、本時とした。
全部で6場面あるものを4・5場面を1時で扱い、全5時間計画。
本時は、第3場面。
第1時は、ひとりぼっちのごんといたずら好きのごんを思いを想像しながら読み取り、兵十へのいたずらを考えた。
第2時は、葬列を見たごんの行動と思ったことから、兵十に対するごんの思いの変容と、後悔を読み取った。
第3時の本時は、償いをするごんの姿と思いを描いている。兵十に気持ちを寄り添っていくごんの重いが読み取れたらよい。
単元の展開、特に第2時にあたっては、三つのことを考えた。
1)文章に線を引き、書き込みができること。
2)上記の一人学び、ペア学習、そして全体学習を通して、自分でも二人でもそして全体でも、意見を持ち、発表し、聞き合いながら学ぶ、学び方を身につけること。
3)読み取ったことを思いうかべながら声に出して読むこと(表現読み)にチャレンジし、その良さを感じること。
そのために、多様な策を講じた。と言いつつ、反省も含んだものを以下に記述する。
1)線を引き、書き込むためには、まずたくさん読み込まなければ、内容を理解できない。特に読むことが苦手な児童にとっては、そうである。また読める児童については、より深い読みができるようにしなければならない。そのために、音読の回数やていねいさ、その確認、読む視点の提示も大切だった。
2)線を引き、書き込むためのポイントを繰り返し示すことも大切。短冊の掲示や繰り返しの指導によって、定着を図った。また、どこに線を引いたのかをわかりやすく示すために、ICTの活用も有効だった。実物投影機も使えるし、電子黒板的なもので、線も含めて記録して提示することも有効。加えて、それを自分のワークシートに転記することを確実にさせることも重要。
3)課題は、「○場面のごんは、どんなごん(きつね)か。」わかる言葉や部分を見つけて、ごんの気持ちや自分が思ったことを書き込もう。と提示。書き込みの視点も提示。
4)ペア学習では、自分が線を引いたところと、そこから思ったこと、書き込んだことを伝えあい意見交換する。これがなかなかむずかしいけど、継続は力なり。
5)書き込みのために、教科書とは別の書き込み用ワークシートを用意した。別途ネットで購入したテキストを、学級の実態に合わせて抜粋して活用した。
6)毎時間の自己評価カードを活用して、ふり返りを書いた。学習の仕方とともに学習して分かったことと課題を記入させる。簡単に教師が評価して返せる仕組みがポイント。
7)毎時間の「どんなごんか」をまとめてしてノートに書く活動を継続。これにより、自分がみなとともに読み取ったことを文章化する機会になる。次時には、これを紹介し合うことにより、学びの継続につながる。
8)表現読みについては、単元の事前に短い詩を使って、その読み取りを表現を学んだ。デジカメの音声記録機能を使って全員分を録音。全員で聞き合った。自分の読みを客観的に聞いてその良さをとらえることが目的、加えて、他の児童の読みの良さを相互に分かることをねらった。この中で、普段目立たない子がしっかり表現読みをしている姿が見えてきて、クラスの中でも認められることとなった。
9)線引きと書き込み、そして話し合いとまとめのノート書き、さらに自己評価カードへの書き込みを継続することで、上位の児童の深い読みに学び、自分なりにより深く読み取ろうとする児童が増えてきた。
10)文章がなかなか読めなくて、本時の課題に迫る手だてを持ちにくい児童にとっても、読むこと書くことの、具体的な活動場面を保証することによって、学習への参加を促した。成果については、課題がある。
11)学級全体としての学ぼうとする意欲は向上している。その流れに乗り切れない一部の児童への手当が、大切である。