昨今の残念なことの中で、一番、腹が立つのがこれ。
「35人学級見送り」
以下引用−−−−−−−−−−−−−−−−−
来年度35人学級見送り、人件費抑制を優先…政府方針
政府は13日、2011年度予算に向けて文部科学省が要望していた「小学1、2年の35人学級」の実現を見送る方針を固めた。
民主党は先の参院選公約で「少人数学級の推進」を掲げたが、教職員人件費の拡大に歯止めをかけることを優先する。
政府の「評価会議」(議長=玄葉国家戦略相)は11年度予算編成に先立つ「政策コンテスト」で、35人学級について、A〜Dの4段階評価で上から2番目のB判定を下していた。しかし、その後の政府内の調整で、35人学級の実現に必要な教職員の定数増(6300人増)をいったん認めれば、将来にわたり人件費が膨らむ要因となり、文教・科学振興費を減らしにくくなるとの見方が強まった。
35人学級を巡っては、文科省が「きめ細かい教育指導につながる」などの理由で、11年度から8年間で小・中学校を対象に段階的に実施するよう求めている。一方、財務省は「少人数化と学力向上の因果関係は必ずしもない」として40人学級の維持を主張している。
ただ、政府は現行の1、2年の40人学級維持に必要な教職員人件費(2000億円程度)については全額認めた上で、一定の増額も行う方向だ。
(2010年12月14日 読売新聞)
引用終わり−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
教育現場や子どもたちが苦しい原因は多数あるだろうが、その中で最も必要な施策。
これに反対する現場教員はいないだろう。
なぜなら、現場で実感を持って仕事をしているから。
文科省もそれを理解して、国家百年の計というか先の見通しを持って、計画したのに、財務省が訳の分からぬ根拠で、ご破算にした。
どんな国を作りたいと思っているのか。
全く分からなくなった。
子ども育ては国作りそのもの。そんなことは全く考えていない国なのだろうか。
子どもは、単に、国作りの一素材に過ぎないとでも考えているのだろうか。
本当に腹が立つ。自分が腹を立てても仕方ないけど。
財務省の「少人数化と学力向上の因果関係は必ずしもない」という論自体が、勉強不足というか腹立たしい。
学力向上以前に、「子どもたちが安定して学ぶ環境を作る」ことが大事なのではないか。その前提の元に、学力向上もある。それが、昨今の教育問題、ひいては国作りの課題を解決することにつながるのではないか。本当に腹立たしい。
もちろん、「少人数と学力向上」の因果関係を示す実践データもある。そういうデータを無視して、単に自分たちの都合で、数字あわせをしているだけの政治。どんな国にしたいのかのビジョンが全くない。
教育や子育ての現場で苦労している多くの人たちに失礼だろう。
教職員のみならず、子どもたち、親御さんたちに。
自分が言っても仕方ないけど、上記の根拠になる調査報告もしっかりしたものがある。
整理してみようかな。自分の勉強と子どもの学びの環境を少しでも良くするために。